第16話・そりゃあないぜ、母上

 さて、今回はタイトル通りに我が母上にまつわるエピソードを何点か軽いオムニバスのような形式で書いてみようと思います~。では、始まり、始まり~!

 ~買物編~

 昨日の出来事ですが、私は大通りに外出していました。すると、電話が掛かってきたので出てみると母上でした。
 みっつ 「なに?なんか用なの?」
 母上 「帰ってくる時に、どっかで柿ピーとアンパンとアイスを買って来てくれない?」
 みっつ 「面倒くさいな~。まぁ、いいけどさ。ただ、俺の買物が終わってからね。」
 それから、買物を終えて家に帰る途中で家の近くにあるセイコーマートへと寄る事にした。お菓子売り場の方へ移動すると、どこかで見覚えのある後頭部が視界に飛び込んできた。
 みっつ 「ま、まさか!母上かい!?」
 母上 「あら、あんたどうしたの?」
 みっつ 「どうしたのじゃねぇよ~!何やってんだよ!」
 母上 「何って買物だよ~。」
 みっつ 「あ、しかもカゴの中に柿ピーが入ってるじゃねぇか!俺にも頼んでたべ!」
 母上 「まぁ、いいじゃないの。じゃあ、荷物持ってね。」
 こうして母上に袋を持たされて帰路に着くのであった・・・。

 ~サッカー編~
 
 プロフィールでも書いているのですが私はサッカーが大好きだ。当然、家でも時間があればBSやスカパー(民放は極力見ない。実況が素人臭さ丸出しで見てられない)で様々なリーグの試合を観戦するが、居間で母上と見ると弊害が生じてくる。
 例えば、試合を見ていると、
 母上 「決めろ!なんで、外すの!」
 みっつ 「今のは無理だべ。」
 母上 「あ!また外した!ばっかだね~!」
 みっつ 「母上の理論だったら13-8とか野球並のスコアが乱立するよ。」
 こんな具合である。また、ある日の事。
 母上 「決まったのね!また決まったの!?今日は、よく入るね~!」
 みっつ 「あ、あのさ。これダイジェストのゴール集なんだけど・・・。」」
 また、別の日。ドキュメンタリー形式のサッカー番組を見ているとスペインの1部に昇格したばかりの弱小チームが特集されていて、練習場で監督らしき人がインタビューに答えていた。
 母上 「何見てるの?これ、コンサドーレの練習場?イシヤ製菓?」
 みっつ 「ざ、ざけんな!一緒にしてんじゃねぇ!」
 ホント、母上とサッカー見るのは疲れる。

 ~3日連続?編~

 1日目、金曜日。
 居間でNHKのドキュメント番組で札幌にある赤坂ボクシングジム所属の畠山選手が会長兼トレーナーを勤める女性・赤坂さんの力でチャンピオンになるまでを描いていたのですが、ボクシング好きな私は真剣に視聴していました。
 すると、横で母上も見ていたようで、畠山選手が日本チャンピオンになった所で泣いてしまいました!どうやら、素直に感動したみたいでした。
 みっつ 「そ、そんなに感動した?」
 母上 「これは、感動するよ~。」 
 涙腺の緩い母上なら感動するだろうな~。と、思いながら続きを見ていた。

 2日目、土曜日。
 この日も家でテレビを見ていたのだが、なぜかロクに見ていない「ウォーターボーイズ」のドラマの裏側を取材した番組を見ていた。
 母上 「テレビ見てないで、御飯を食べちゃいな!」
 みっつ 「ちゃんと、食ってるって~!」
 そんな内に最終回のシンクロ発表の模様を見ていると、成功の様子がドラマティックに描かれてした。嫌な予感がして母上の方を見ると、やはりティッシュで目頭を押さえて号泣していた・・・。
 みっつ 「ま、また~?」
 母上 「またとか言うな!」

 3日目、日曜日。
 この日、私は朝から公務員試験を受けに行っていて、昼過ぎに家に帰って来ると昼御飯を食べることにした。母上は有名人のお宅拝見のような番組を見ていた。江川達也(「東京大学物語」や「マジカルたるる~と君」で有名)の物凄い豪邸を見たりしていた。
 みっつ 「オイオイ、この家はありえないべ。」
 母上 「あんたも、将来建てな~。」
 みっつ 「無茶、言うなや!この家、5億くらい掛かってんだぞ!」
 不満のある家をリフォームするコーナーでプロの技術で見違えるようになる家の様子を見ていると母上がティッシュを箱から取り出した。
 (こ、これは例のパターンでは!?)
 案の定、母上は号泣していた。
 みっつ 「なんで、リフォームするの見て泣くのよ!」
 母上 「感動するよ~。あんたは駄目だねぇ。」
 みっつ 「駄目で結構!つうか、これで3日連続でテレビ見て泣いてるよ!」
 母上 「え~。そんな事はないよ~。」
 このまま話してても水掛け論だと悟ったみっつは速やかに自室に引きこもったのであった・・・。

 さて、とりあえず思いつく限りで書いてみましたがどうだったでしょうか?これは、全て実話でフィクションの箇所は1%もありません!なんというか、勝手にネタを製造してくれる母上には感謝して止みません。また機会(思いつけば)があれば続編(?)を書いてみようと思います。
 次回は掲示板のLilyさんのリクエストから第17話「裁判傍聴ツアー、再び!」を書いてみようと思います~。お楽しみに!

※この物語は事実を元に構成されたノンフィクションです。
           [総監督・原作・監修] 海ちゃん
           [脚本・シリーズ構成] みっつ


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